びっちーぶろぐ

欧州駐在員雑記ブログ

【読書】〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則【NHK出版】

前回の記事では、パリへの小旅行をとりあげました。

 

vicenza.hatenablog.com

 

ちょうどパリへ遊びに行ってた時は、イタリアのコロナウイルス感染者数がそこまで騒がれておりませんでした。今となっては、日に日に状況が変わってきてしまい、日本より感染者数が多い事態となっています。(仮に、日本であれ、イタリアであれ、感染者数を正確にカウントできている、というのが前提ではありますが。)したがって、心置きなくいろんなところへ旅行!というわけにいかないですが、今できることがいつだってあると思います。その中でコストパフォーマンスが一番いいのは読書なのではないか、と思います。

そもそもこのブログをはじめたかった理由として、もっと読書したことをアウトプットしたい、もっと読んだ後考えたこと思ったことの意見を交換したい、という理由がありました。お恥ずかしながら、読むスピードもそんなに速いわけじゃないこともあって、更新にいたっておりませんでした。

ですが・・・、ついにひと段落したのでこの本から始めたいと思います。

 

こちら、2016年に発売されているようなので、特別新しいわけじゃありません。私がTwitterをフォローしてる方が、紹介なさっていたので、日本に帰国したときに日本橋丸善https://honto.jp/store/detail_1575100_14HB310.html)で購入しまして、ずいぶんしばらく自分の部屋に読まずに積まれておりました。

基本的には、歴史系の本にハマっていたんですが、日々のなかで、「こんなに時代が進んでいるのに、自分の仕事のやり方が古い気がする」「テクノロジーが進むのがはやすぎて、漠然と不安に覚える」「歴史も大事。でも現代のことも知りたい。」という気持ちが芽生えてきまして、「ああ、そういえば買ってたな」と思いだして読み始めました。

著者は日本人ではないので、〈インターネット〉の次にくるもの、というタイトルは邦訳です。英語のタイトルは「THE INEVITABLE」。つまり「避けられないもの」言い換えれば「今後起きること」とでもなりますでしょうか。英語のサブタイトルは「UNDESTANDING THE 12 TECHNOLOGICAL THAT WILL SHAPE OUR FUTURE」で、「12個の未来を形作るテクノロジーへの理解」とも訳せるかと思います。

その中でも、私は下記のような視点を学べました。(本文ママではありません。)

・モノはコモディティ化するので、基本的にはコストは0に近くなる。では人々は何にお金を払うのか?それは「経験」だ。

この主張を読んだときなるほど、と思いました。日ごろから、訪日客数には興味がありました。また、日本だけではなく、LCCの発達もあり世界的に旅行者が増えています。自分も最近旅行が増えた人間の一人です。一方で「どうしてインスタグラムやガイドサイトで発達し、世界の綺麗な景色がスマートフォンを通して見えるのに、それをなぞるようにして旅行をするだろうか」と日ごろから思っていました。今回の読書を通して、今の私たちにとって、それを自分の脳を通して「経験」することに、多くの価値を見出してるのだ、ということを再認識しました。つまり、ガイドブックなどで読書するのではなく、自分の五感をつかって、「いつ」「だれと」「どういう理由で」「何をして」といった自分だけのストーリーを味わうのは、モノを買う以上の価値があるのだと。たとえそれが10万円かかる航空チケットでも私たちはそれにはお金を惜しまないんです。(惜しまない人が増えている。)元ZOZO社長のの前澤さんが、月に行く計画を立てているのもこれにぴったり当てはまります。つまり、今後のビジネスとしても、経験を売るものの需要は増えていくのだろうと思います。音楽ライブ・旅行・絵画/音楽教室・高級レストランなどなど。

 

上記は、ほんの一例です。ほかにも、「シェア」「AI」「トラッキング」など、聞いたことあるようなテクノロジーが紹介されています。単にその紹介でとどまるのではなく、「現代の人々がどのように、どのような経緯で、どうしてそこに価値を見出しているのか。」という本質的なものを、教えてくれていると感じました。

 

もしよかったら、ぜひ手に取って読んでみてください。

おすすめ度 4.3/5

 

それではまた!